2021年5月11日 18:10
『大奥』はよしながふみが描く予定ではなかった!? 今明かされる16年前の裏話
16年にわたる連載がついに完結した、よしながふみさんの『大奥』。江戸城に男女逆転の大奥が生まれた3代将軍・徳川家光の時代から、江戸幕府の終焉まで、史実をモチーフにしながらまったく見たことのない物語が全19巻で繰り広げられた。
ついに完結!大奥という場所が私たちに見せてくれたこと。
「マンガは難しいメディアで、買っていただかないと続きを描くことができないのですが、3~4巻の時点でここから10年はかかるとわかり、読者の方々に申し訳ないなと思っていました。将軍を女の人がやっても、男の人がやってもうまくいくわけではないというのを長々と描き、苦しんできたことに対するひとつの答えがラストでようやく出るので、辿り着けて本当によかったです」
男女が逆転する構想自体を思いついたのは、マンガ家になる以前。壮大すぎて実現には至っていなかったが、もともと’83年のドラマ『大奥』が好きだったのに加え、’03年にもドラマがヒットしたことで「男女逆転」と「大奥」が結びついたそう。
「だけど歴史ものだし、絶対に大変になることはわかっていたので、ほかの先生に描いてもらったらどうでしょう、と担当編集さんに提案したんです。