くらし情報『奇妙な能力を持つ三つ子の大冒険譚 万城目学『ヒトコブラクダ層ぜっと』執筆秘話』

2021年7月18日 18:52

奇妙な能力を持つ三つ子の大冒険譚 万城目学『ヒトコブラクダ層ぜっと』執筆秘話

事実と虚構を交えてとんでもないところまで風呂敷を広げる本作。4年の間、10時間机に向かって原稿用紙一枚も書けない日もあった。苦労したのは上巻の後半、三つ子が女性上官の銀亀やアメリカ海兵隊のキンメリッジらと砂漠に出てからの場面。

「目の前に砂漠しかないんですよ。どうしたら彼らがミッションを果たすための場所に行けるか、ぜんぜんイメージがわかなかった。オアシスに住んでいるおじいさんが浮かんで、ようやく話が動きました」

予定していたアイデアを捨てたり、新たに浮かんだ案を加えることも多々あった。

「三つ子がボンクラなのでしっかり者の銀亀三尉は活躍させるつもりでしたが、キンメリッジがあんなに出番が多くなるとは思わなくて。大出世しましたね(笑)」

謎の女の正体、ミッションの内容と目的、本書のタイトルの意味、三つ子の決死の冒険の結末――謎と笑いとスリルの果てに、見たこともない光景が待っている。
ご堪能あれ。

『ヒトコブラクダ層ぜっと』上・下両親を亡くして以降、3人で生きてきた三つ子の梵天、梵地、梵人。不思議な能力を持つ彼らは協力し合って泥棒稼業に精を出していたが、ある日ライオンを連れた奇妙な女に脅され、なぜか自衛隊に入隊することとなり、イラクへ派遣され…。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.