2021年11月23日 18:10
加賀まりこ「最初は断ったんです」 『花男』道明寺の母役を引き受けた“条件”とは?
“道明寺の母”の衣装の秘密とは…?
いろんな母親役をやりましたが、ananの読者的に印象深いのは、やっぱり『花より男子』で演じた道明寺司の母親・道明寺楓でしょう。あの役、実は最初は断ったんです。役柄を聞いたら「鉄の女」だと言われて、そんなハートのない女の人を演るのはまっぴらごめんだわって。でもクランクイン直前にプロデューサーとディレクターが家までいらして、「いま加賀さんが抜けたら本当に困る」って土下座せんばかりの勢いでおっしゃるの。ズルいわよねぇ(笑)。受けるにあたって私は、「道明寺のお母さんは中途半端な人ではないから、身につけるものは全部本物にして」という条件を出した。だからあのとき身につけていた衣装や宝石は、すべて本物だったの。常に全身、億を超す衣装!だから私の周りには常にガードマンがいたのよ。
60代であの役に出合えたことで、生き延びたな、と思います。今でも、DVD販売のギャラがたまに入るの、ありがたいわよね(笑)。
かが・まりこ1943年12月11日生まれ、東京都出身。10代で女優デビューし、映画『月曜日のユカ』『泥の河』、ドラマ『花より男子』などに出演。自閉症の息子の母を演じた主演映画『梅切らぬバカ』が公開中。