2022年5月4日 21:10
井之脇海「僕以外の人にやらせたくないと思った」 舞台『エレファント・ソング』に挑む
もともと脚本を読むのが好きで、役のことを考えている時間が長いからか、自然にセリフが入ってきて苦労したことがなかったんですけれど、今回はどうにもセリフが入ってこない。結論として今回は、マイケルという役を深いところで掴めるまで稽古を重ねて、彼の言葉を自分に染み込ませていくことが大事なのかなって」
なにせマイケルときたら、謎かけのようなセリフが多く、真実か嘘か、本心はどこにあるのかが掴みづらい。
「グリーンバーグを翻弄しようとして言っていることもあるけれど、ふとした瞬間に本音が漏れたりもして、それを隠すためにまたしょうもないことを言ったりする。それは僕ひとりで脚本を読んでいて想像できた部分もありますけれど、セリフを合わせてみたり、演出の宮田(慶子)さんと話す中で見つかるものも多いんです。終盤には、グリーンバーグを惑わすために発した言葉のようでいて、じつはすごく核心を突いているセリフもあるんです。今、マイケルとしてそれをどう印象的に突きつけられるかを考えているところです」
マイケルが対峙するグリーンバーグを演じるのは寺脇康文さん。
「僕の言動ひとつひとつ、丁寧にお芝居を受けてくださるんです。