2022年8月2日 19:30
地下トンネルで暮らす少女に未来はある…? 増え続ける「子どもの貧困問題」【米映画】
同じ大学で演劇を学んだ友人同士だった2人ですが、現在は公私ともにパートナーとなり、いくつもの作品を一緒に発表して高く評価されています。そこで、本作に込めた思いや撮影現場の裏側、そして日本での忘れられない出来事などについて語っていただきました。
―もともとは、セリーヌさんが住居を持たない母子と出会ったことと、地下コミュニティへの潜入記『モグラびとニューヨーク地下生活者たち』を読んだことが始まりとのことですが、映画にすべきと思われたきっかけは何ですか?
セリーヌさんその母子と本に出会うまで、子どものホームレスというのがここまで大きな問題であることを認知していませんでした。いまでも、私のようにホームレスには何となく大人のイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。ただ、調べていくとニューヨークでも、何万人もの子どものホームレスがいることがわかりましたし、世界中にもたくさんいることを知りました。さらに、日本の『万引き家族』やレバノンの『存在のない子供たち』といった海外の作品では描かれているにもかかわらず、アメリカの映画ではしっかりと掘り下げていないことにも気づかされたのです。そういったこともあって、この題材に取り組みたいなと。