2022年8月9日 21:00
「映画のタイトルを言うだけでクビに…」気鋭監督が決死の覚悟で明かす香港の真実
その人を理解するうえで徐々にわかってきたのは、警察のなかでかなり情報を制限しているということ。言い方は悪いですが、“洗脳”されているような印象すら受けました。というのも、誰が見てもわかるような事実をねじ曲げているところがあったからです。
たとえば、ある駅でマフィアと警察が手を組んで行動していたという話をしたとき、映像も写真もあるにもかかわらず、その人はまったく信じてくれませんでした。おそらく、警察のなかでは、自分たちの都合のいいように物事を受け止めているのだと思います。
映画は世界の共通言語だと日本で実感した
―いっぽう、日本では以前から若者の政治に対する関心の低さが問題になっています。国の状況に違いはありますが、どうしたら香港の若者のように政治に参加する意欲を持つようになれると思いますか?
監督やはり、一番の気づきになるものは、自分の身に降りかかるかどうか。香港の場合は、自分たちの生活に直接影響を与えていますからね。
つまり、彼らにとっては「生活=政治」になっているのです。
あとは、教育による部分もあるかとは思いますが、映画もひとつの手段になるのと考えてます。日本において、映画がどのくらい政治に影響を与えられるかはわからないですが、映像で見ることによって理解できることもあると思うので、映画でも変えられることはあるはずです。