2022年11月18日 20:00
デジタル化で職人が激減…! 映画の中の人“音響さん”の「知られざる実態」【映画】
というのも、台湾の映画界に関わっている以上、私は台湾の映画産業に対して責任や貢献する使命があるので、そういう意味も込めて本作を撮りました。
フーさんはすでに会社から退職させられてしまっていますが、だからこそ私の仕事はフーさんの技術を記録して残しておくこと。その結果、本作が上映された翌年に、フーさんは金馬奨で年度台湾傑出映画製作者賞という映画人を讃える賞を獲りました。
ほかにもよかったなと感じたのは、この映画によって若い人や映画好きな人にこういう職業があることを知ってもらえたこと。フーさんはいろんなところから招待を受け、各地で講演もされました。映画制作において、このような重要なポストがあることを知られていなかったので、それをたくさんの方に伝えられたのはすごく意義深いことだと思っています。
―後継者不足も問題になってるようですが、この映画によってフォーリーアーティストという職業に対しても関心が高まったのではないかなと。
監督それに関するエピソードといえば、2017年に私とフーさんでこの作品を携えて東京国際映画祭に参加したときのこと。
上映後のティーチインを行った際に、高校生くらいの若い女の子が挙手をしてくれました。