2016年3月11日 21:00
斎藤工、岩井俊二ら各界が絶賛! 園子温監督作『ひそひそ星』
アーティスティックな仕上がりのビジュアルからも、園監督渾身の本作への期待感が大いに高まる。
<コメント一覧(五十音順)>
■会田誠(美術家)
美しい、というのは普通には憚られる、福島の無人になった被災地を、馬鹿っぽいくらい大袈裟なSF的設定によるロケ地にした、この捩れを、重く受け止めました。
■岩井俊二(映画監督)
アンドロイドも宇宙船もサイエンスフィクションだが、そこに映っている福島の風景だけはノンフィクションである。五感に染み渡る美しく残酷な映画だ。
■「Chim↑Pom」卯城竜太
初めて観たとき鳥肌が立った。何気ない時間がゆっくりと進むのに、ひと時も目が離せなかった。もしかして全ての日本映画を代表するような作品を目の当たりにしてしまっているのではと興奮したが、今になってその推測は自分の中では確信になっている。本当に凄い。
園さんの底なしの表現への誠意と欲望に感動したし、何よりも「SF」であるにも関わらず、些細な生活音から荒れた福島の風景、登場する人々の仕草にいたるまで、そのあまりの「リアル」に驚いたのだ。人間が生活を営むささやかさと、現実が孕んでしまったスペクタクルの恐るべき共存。