2016年8月27日 10:00
【インタビュー】神木隆之介、新海作品マニアだからこそ感じた“カラフルさ”とは?『君の名は。』
そもそも神木さんは、自分の声が新海監督の世界には合わないと思っていたという。
「僕は自分の声を、“特徴のある声だな”と思っているんです。というのも以前、ドラマで周りの声を録ったときに、ふざけて入ったら一発でバレてしまったんです(笑)。そのとき、“僕は人と少し違う声質なのかな?”と思ったからこそ、新海監督が描く日常の、あのモノトーンな感じが絶対合わないと思っていました。前作の『言の葉の庭』を観て、次回作が“早く出ないかな”と、とても楽しみにしていました(笑)。いまだになぜ僕が『君の名は。』にキャスティングしていただけたのか、まったく分からないのですが…今作はモノトーンだけではなくて“色分けだ”と思いました。三葉のときはオレンジや黄色の声です。
滝のときは青という感じで、モノローグは黒か白かグレー。でもたぶん僕は、モノトーンな声は出ないと思うので、モノローグはとてもがんばりました(笑)。できるだけモノトーンをイメージしながら」。
もうひとつ、神木さんがアニメ好きということも大きかった。共演した声優陣について――それまでの会話よりも、わずかに声のボリュームを上げつつ――楽しそうに語る神木さんを見ていると、現場でもイキイキとした表情で、心から楽しんで芝居していたのだろうなあと容易に想像できる。