くらし情報『俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか』

2024年5月1日 17:40

俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか

第4話
印象的なのが発語や抑揚に声量、速度といった「セリフの言い方」で、聞き取りやすくするために言葉を“立て”て明朗に言うことがない。表情の変化も抑えており、それでいて肝心なシーンでは目の芝居を組み合わせてしっかり“圧”を伝えてくる。物語の展開的に今後ますます三瓶の秘めた想いが描かれていきそうで、そこに「時折感情がこぼれてくる」仕様にデザインされた、若葉さんの芝居が絶妙にマッチしてくるに違いない。

俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか
「アンメット ある脳外科医の日記」第4話
要は、感情を視覚情報として伝えないぶん(お茶の間で放送されるテレビドラマでは、視聴者が片手間に観ても“わかる”ように演出や演技を説明的にする伝統的なアプローチ/傾向がある)、あふれ出る瞬間が人物を追いかけてきた視聴者の琴線に触れる効果を生み出しているのだ。

例えば第1話の屋上でミヤビに鋭い言葉を投げかけるシーンや、手術中に説得するシーンに感情の発露を集約させることで爆発力を高めている。映画的なアプローチともいえるが、杉咲さんの柔らかな芝居との相乗効果も相まって、本作には「地上波ドラマとしては異端だが物語の提示方法としては最適解」な“気品”が漂っている。

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