くらし情報『俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか』

2024年5月1日 17:40

俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか

芝居のスタンスを固めず、執着しないが故の“味わい”

若葉さんは大衆演劇の出身で、幼い頃から「演じる」を生業にしてきた。現在34歳だが、そのキャリアはベテランの域だ。ただ、彼の芝居を見ていると「固めない」部分に重きを置いているようにも見受けられる。『街の上で』に代表される盟友・今泉力哉監督とのタッグ作が好例で、『愛がなんだ』「有村架純の撮休」『窓辺にて』とそれぞれに人物像はバラバラだが、「日常にいそう」な生活感が漂っている。

俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか
『街の上で』 ©『街の上で』フィルムパートナーズ
そういった意味で、若葉さんの芝居は観る者にもスッと入ってきやすい心地よさがある。そこにちょっと常人離れした“天才性”を注入したのが『AWAKE』で、超然としたプロ棋士を好演。「アンメット ある脳外科医の日記」の三瓶もこの系譜にあるといえるだろう。


俳優・若葉竜也、異彩を放つ演技に迫る「アンメット」ほか
『AWAKE』 ©2019『AWAKE』フィルムパートナーズ
ただ、では若葉竜也という俳優が自然派演技オンリーかと言われれば、それは違う。2016年公開の映画『葛城事件』では、屈折した果てに無差別殺人事件を起こす次男を怪演。石井裕也監督とのコラボレーション作でいうと『生きちゃった』では、気心の知れた仲野太賀と殴り合うような熱情のぶつけ合いを披露し、『愛にイナズマ』では凸凹家族に嫌気がさして聖職者を目指すも、感情が爆発してしまう次男をファニーに演じた。

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