2014年7月24日 08:00
メリットは"高速化"だけじゃない? 話題の「キャリアアグリゲーション」ってどんな技術?
例えば国内で先行するKDDIは、800MHz帯と2.1GHz帯の2種類、それぞれ10MHz幅ずつをCA用に使い、下り最大150Mbpsを実現している。速度としては、NTTドコモも一部で下り最大150Mbpsサービスを提供しているし、KDDIも同様に下り150Mbpsのエリアがあるが、これは連続した20MHz幅を使っており、CAではない。
○周波数利用効率の向上などのメリットも
CAは単に高速化するだけでなく、それ以外のメリットもある。複数の周波数を使うため、一方の電波状況が悪化しても、もう一方の通信でカバーできる。速度は落ちるが、1つの周波数での通信よりも安定性の向上が期待できる。2つの周波数のうち、空いている方をユーザーに割り当てると言った効率的な運用も可能になり、周波数利用効率が良くなる、というメリットもあるとされる。
通信速度と安定性、利用効率という3点が、CAの主なメリットだ。通信の高速化は、場所によっては劇的な効果があるかもしれないし、時と場所によって変動するものなので、常に高速化・安定化が実現できるとは限らないが、全体としては、これまでよりも通信速度が高速化することが期待できる。