丁寧なつもりの「ご確認してください」、実は相手を下げている
時々、書類を渡されるような場面で「ご確認してください」という敬語を使われ、「ん?」と気になる方も多いのではないでしょうか。「ご確認してください」という言葉の使い方は、敬語として正しいのでしょうか。知っているようで知らない敬語の話をご紹介します。
■ご確認してください、は誤用?
書類を渡されるときに「ご確認してください」という言葉が使われることがありますが、この言葉は「ご確認する」という謙譲語と「~ください」と丁寧・尊敬表現が混じっている表現です。つまり「ご確認してください」という表現が気になりやすいのは、自分がへりくだり相手を立てる謙譲語と、相手を立てる尊敬表現が入り交じっているからなのです。
「ご~する」、「お~する」という表現は通常、相手に影響が及ぶ自分自身の行動について、自分自身の行動をへりくだり、相手を高めるために使われる謙譲語です。例えば「ご案内する」「ご連絡する」「ご提供する」「お待ちする」等の表現があります。
「確認」という行為は相手がする行動なので、「ご~する」という謙譲語で「ご確認する」と表現するのは誤りということになります。
また、さらにこの謙譲語に相手を立てる丁寧・尊敬表現の「~ください」