2015年11月19日 10:00
「第二次オープンサイエンス革命」は起こせるか? - 科学研究におけるオンラインコラボレーションの事例
インターネットを通して研究者に直接資金提供を行うだけでなく、情報やマンパワーの提供、さらには研究者同士のコラボレーションを促し、“第二次オープンサイエンス革命”を起こしたい――こう語るのは、学術研究に特化したクラウドファンディングサイト「academist」を運営するアカデミスト 代表取締役の柴藤亮介氏だ。
「オープンサイエンス」とは、書籍『オープンサイエンス革命(紀伊國屋書店)』において理論物理学者であるマイケル・ニールセン氏が提唱したもので、インターネットやオンラインツールなどの活用により、研究の過程で得られた情報や知識を共有することで科学を発展させていく試みのことをいう。同書のなかでニールセン氏は、資金提供を行うパトロンたちが17世紀に科学論文という文化を作ったことで「第一次オープンサイエンス革命」が生じたとしている。
「インターネット技術が発達した現在は、第二次オープンサイエンス革命の時期。研究成果をオープンにすることが“第一次”であるのなら、“第二次”では科学研究のアイディアやプロセス自体をオープンにしていきたい」(柴藤氏)
しかしながら閉鎖的なイメージのある学術界で、果たして柴藤氏の言う「第二次オープンサイエンス革命」