安田顕、草刈正雄から教わった心がけを胸に…現役で動き続けるために考えること
すごく厳しかったんですが、とても感謝の思いがあって、打ち上げのときに、自分で買ってきた和紙に感謝のお手紙を書いてお渡ししました。
——それだけ感謝の思いがあったんですね。
そうですね。本当は毎回書ければいいんですけど、それが唯一です。厳しい愛でしたが、ご指導いただいたことは全部覚えています。
——今も特に大事にされていることは?
同じ作品からの思い出として、草刈正雄さんとのエピソードをお話ししますね。草刈さんと対峙して話すシーンがあったのですが、セリフがなかなか出てこなかったんです。すると休憩時間に草刈さんが、楽屋に呼んでくださいました。
それで1回やってみようと。そしたらポンポンポンっとセリフが出てきて、「君はちゃんと覚えてる。もう大丈夫だ。自信を持ってやりなさい」と声をかけてくださったんです。心配してわざわざ呼んでいただいて。そういう、周りのこともちゃんと見えている人になれたらいいなと思います。
——今の安田さんは、当時の草刈さんのような立場になってきていませんか?
まさか! なってはいませんよ!(苦笑) それに実際には同じようにはできないかもしれません。ただ、思いとして、心がけとしては常に持っていますし、特に新人の子が入ってきたときに、そういう目線でお付き合いできたらいいなと思っています。