2015年12月23日 09:00
乳がんはセルフチェックで見つけられる? - 「医師の触診も完全ではない」
反対に、膵臓(すいぞう)がんのように、検査機器でアプローチしにくい場所にできるがんは、見つけにくいと言えるでしょう」と語る。
○乳がん、子宮がん、卵巣がんの場合
まず女性特有のがんには、乳がん(男性が発症する場合もある)や子宮がん、卵巣がんがある。乳がんの場合は、超音波検査やマンモグラフィー検査によって、乳腺の中にがんができていないかを画像にて確認。疑わしい場合は、針を直接患部に刺して組織を採取し診断する、細胞診や組織診といった検査にて確定診断を行う。
子宮がんには、子宮の奥側(子宮体部)にできる「子宮体がん」と、子宮の入り口にできる「子宮頸(けい)がん」の2つがある。子宮頸がんの検査では、子宮頸部の細胞をこすり取って、がん細胞がないか検査を行う。また、「HPV(ヒトパピローマウイルス)」という原因ウイルスの有無や細胞の形の変化を見て、がん化する前の細胞変異(前がん病変)がないかを調べることができる。一方、子宮体がんは、採取器具を挿入して子宮内膜の細胞や組織をとって調べる、細胞診や組織診が一般的な検査方法だ。
ただし子宮頸がんをはじめ、初期症状がないがんもある。「検診で見つけられるがんの中には、子宮頸がんや卵巣がん、スキルス性胃がんなど、初期では症状が出ないがんもあります。