2016年4月7日 12:31
地方を救う? "リアル人生ゲーム"が生み出す効果とは
イベント終了後もこうした効果の持続が課題となるが、田中氏は「イベント開催の1カ月前から、商店街で一定額の買い物をした場合に、仮想通貨を渡すなど、イベントに有利に働く仕組みも取り入れるなどのアイデアを取り込んでいきたい」と話す。課題は見えつつも、地元民、店舗の双方が前向きになったのは、大きく評価すべきだろう。
○双六じゃだめなのか
さて、誰もが抱きそうな素朴な疑問についても触れておこう。それは「別のゲームじゃだめなのか」ということだ。たとえば、双六に人生ゲームの要素を入れれば、あまり変わらないように思える。商店街活性化のために、あえて"人生ゲーム"と銘打つ必要はなさそうだ。
しかし、田中氏は、人生ゲームの必要性を2つ挙げる。ひとつは、イベントの開催にあたって、ルールの説明が不要なことだ。
人生ゲームの認知率は9割に達しており、「イベント開催にあたってルール説明をしたことがない」という。
もうひとつは、参加者が地元に限らないことだ。平田本町でのイベントで5%、出雲大社近くの神門通りおもてなし商店街で10%が遠方からの参加者。北海道、佐賀から参加する人もいるという。いずれも、リアル人生ゲームを出雲観光とセットで考えれば、「地域活性化」