中村ゆり「チャンスに絶対応えたいとムキになってきた20年」女優業への思いと40歳の境地
と述べ、中村が演じた紗衣についても「不倫している役でよくないことをしているわけですが、今泉さんは彼女の孤独や寂しさ、弱さにもちゃんと寄り添ってくれている」と言う。
演じる際に意識したことを尋ねると、「今泉さんの作品に関してはあまり準備をしたらダメだと思っていて、その場で感じたことやその場で起きた現象をしっかりと受け止められるように、芝居をしないということを意識していました」と説明。
「今泉さんはこういう風に演じてほしいということをあまり言わない方で、何も言われなくて不安もありましたが、それも意図してのことだったと思います。自分が想像してなかった感情が湧き出てくるシーンがあり、具体的なお芝居の指導ではない、感情の流れの演出だったのだなと感じました」と振り返った。
紗衣との共通点を尋ねると、「彼女もキャリアウーマンで男性に頼らず生きているし、結婚はしていても第一優先は仕事みたいなスタンスはすごく理解できます」と共感。茂巳と紗衣の関係について「もっと紗衣さんも自分の気持ちを話せていたら違う形になっていたのかなと。仕事にアグレッシブで、自分でいろんなことを開拓していく女性なのに、恋愛の面では自分の気持ちを正直に言えない。