2016年10月25日 11:00
ガッキーがかわいいだけじゃない! ドラマ『逃げ恥』に光る原作・脚本・配役・TBSの総合力
10月期の連ドラのひとつで、契約結婚した男女をコミカルに描くTBS系ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(毎週火曜22:00~/以下『逃げ恥』)が好評だ。ふつう2話は1話より視聴率がやや下がるものだが、2話で上昇したところに、視聴者の作品への期待の高さを感じる。このまま、3話、4話と「1話を超えてゆけ~♪ 2話を超えてゆけ~♪」とグイグイ注目されていきそうだ。
とにかくドラマの終わりに、契約夫役の星野源による主題歌「恋」にのって、主演であり契約妻役のガッキー(新垣結衣)を中心に登場人物たちがダンスするだけでほっこりしてしまうのだが、それだけじゃない、まず原作がいい。
海野つなみが講談社『Kiss』で連載中、単行本が8巻まで出ている原作コミックは、未婚率が上昇しているいまの日本にぴったりだ。
○原作の良さを生かす脚本の妙
その原作にかなり忠実な脚本は、これまでも『図書館戦争』『重版出来!』など原作もののドラマ化に定評がある野木亜紀子によるもの。『図書館戦争』の原作者・有川浩は野木が原作を尊重していることを喜ぶ発言もしているうえ、こんなことも言っている。
有川「野木さんが書かれた脚本は、原作にあってもおかしくないエピソードがたくさんあり、今回、ドラマオリジナルキャラクターも出てくるんですけど『これ原作に出てきても違和感ナイナイ!』と、いう感じで仕上げてくださるので、私としては忙しいときには『野木さんの原稿なら読まなくても大丈夫!』というOKを出してしまいます(笑)」