2023年11月17日 06:00
選挙取材歴25年 - 「全候補者取材」を信条とする畠山理仁がのめり込んだ選挙の”魔力”とは
「今回の取材はどうでしたか?」「この戦況をどう見ていますか?」といった選挙戦の総括で締めるはずが、畠山さんが「さすがにもう限界だな」と言い始めて。「え!? ちょっと何の話?」みたいな(笑)。
――予期せぬ事態だったんですね。
前田:もちろんちょこちょこそういった話も出てきてはいたので、いずれどこかのタイミングでその話もしっかり聞きたいなとは思っていたんですが、普通に考えたら選挙戦のことを聞かないと成立しないだろうと。でも、畠山さんが直面している経済的な葛藤も聞きたいなという気持ちもあったので、畠山さん駐車料金を払うタイミングで「大変ですよね」と声をかけたら、「大変ですね……」という言葉が、畠山さんから返ってきたんです。
――畠山さんには「選挙漫遊の現実を伝えたい」という思いがあったということですか?
畠山:いや、僕は「選挙漫遊の苦しさは伝えるべきじゃない」と思っていました。
――ご著書のなかに「心の貯金に勝るものはない」とありましたが、これまで2,000人以上の候補者を取材されている畠山さんには、「心の貯金」がたくさんあるんだろうなって。畠山:はい。
心の貯金はいっぱいあります。