くらし情報『いま注目される“平安時代”作品美術、「意外と洋風」「当時の糸は…」調査と分析でできた『陰陽師0』』

2024年4月12日 12:30

いま注目される“平安時代”作品美術、「意外と洋風」「当時の糸は…」調査と分析でできた『陰陽師0』

いろいろ資料が残ってないので、どのくらい外国のものが入ってきてたのかもよくわからないですし、ラテン語の文書なども残っていたので、ペルシャとの交流などで外国のものも入っていたであろう、という世界観にしたんです」と説明した。

当時使われていた糸まで調べて反映したというが、そこまでした理由について「調べないと、資料がないということすらわからなかった」と苦笑する佐藤監督。「調べて資料があるならその通りにしようと思っていましたし、変更するならば自分なりに調べ尽くした上で『ここは映画として嘘をついてます』と明確にしておきたかった」と自分の中での線引きを求めていたそう。

「時代劇で見る衣装すら、近年のものだと思うんです。女性の着付け、いわゆる女性の“衣紋道”ができたのは明治時代くらいだそうで。高貴な女性は外に出る必要がなかったので、好き勝手に着ていたらしいんです。それが外国人から写真を撮られるようになって、統一性がないとかっこ悪いということで“道”になり始め、今の十二単にも反映されているそうです。もちろん平安後期からも少しずつ着せ方はできていて、鎌倉時代になるとビシッと糊付けした着物が流行ったそうですが、平安中期はもっとてれんとした、1人で着られる絹の衣装で、人から着せてもらう必要がなかったのではないかと」

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