2019年2月27日 07:00
『翔んで埼玉』ヒットの裏に、原作者・魔夜峰央が攻めた「逆手に取る」笑い
埼玉県民だけが鷹揚なんですよ。
――たしかに、故郷ではあるけど、埼玉という名前がなくなってもいいや、くらいのゆるい感覚ですね。
結局、そこに行き着くんですよね。郷土愛があるとかないとかじゃなくて、「たまたまここに住んでる」みたいな感覚だから、きっと許されるんですね。これが京都だったらと思うと、想像しただけで怖いです。
ただ、それも30数年前の作品だから、許されたのだと思います。これが新しい作品だったら、出版されることもなかっただろうし、まして映画化なんて。ある程度時効になっているから許せるということで、現実化しているんじゃないかな。
それをとやかくいう人も、今のところはいないですし。まあ、言いたいことがあって、やりたいことがあるならやればいいし、反対意見があるなら堂々と言えばいい。なんとなく「いけないんじゃないか」で終わらせていたら、始まらないとは思います。
●ギリギリを超えない感覚で攻める
――この作品は先生が埼玉に住んでいた頃に書かれて、埼玉から引っ越した時に「ただのディスになるから」と辞められたんですよね。そこの感覚もすごいな、と思ったんですが。
実際、自虐ネタなんですよね。