くらし情報『【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(30):もしも深海で暮らすなら』

2012年12月31日 16:30

【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(30):もしも深海で暮らすなら

から始まり、それを食べる生物、その生物を捕食する生物と、独自の食物連鎖がおこなわれているのだ。

光の影響を受けないので温度も安定し、日本近傍の太平洋では水深1,000~3,000mで5℃以下、3,000m以下は南極から流れ込んだ1.5℃程度の冷たい海水に満たされている。また、塩分濃度によってわずかながら上下に動くものの、親潮や黒潮のような海流はこの深度に及ばず、表層の海水とはほとんど循環しない。

生気も動きもない、孤立した世界が形成されている。

最大の脅威は水圧だ。海水の重さが圧力となり、すべてを押しつぶす。深く潜るほどに水圧は増し、およそ10m深まるほどに1気圧高くなる。水深100mまで潜れば10気圧、厳密には海上の1気圧とあわせて11気圧かかり生物の細胞をも圧縮する。


人間は300気圧が加わると細胞の破壊、神経障害、さらには身体を構成するたんぱく質さえ変性するというから、生身で泳げば水圧だけでも危険にさらされるので、潜水服か潜水船に頼るしかない。

潜水調査船・しんかい6500は、その名の通り水深6,500mまで潜航できる。いかにも潜水艦らしい外観だが、居住エリアは内径2mの球にすぎない。

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