2013年2月17日 16:30
【雑学キング!】もしも科学シリーズ(44):もしも生命の起源が宇宙だったら
映画「プロメテウス」では、人類の祖先を彷彿(ほうふつ)させる宇宙人が描かれていた。圧倒的な科学力を持つ宇宙人が祖先なら、原始時代は何のためだったかなど、想像がふくらむ。
地球の生命は宇宙から来たのだろうか?もしそうなら、水も空気もなく、有害な放射線に満たされた宇宙を超えて来た彼らは、人間とかけ離れたバクテリアや微生物のような姿だったに違いない。
■20万分の1の出会い
地球の誕生は約46億年前。38~40億年前に生命が誕生し、人間の祖先となる霊長類は6,500万年前ごろに登場したと考えられている。
生物にとって欠かせないアミノ酸が窒素やメタンから作られたのは確かだが、生命がどのように誕生したのかは決定的な証拠がない。そのため、地球以外の天体からやって来たと考えるパンスペルミア説も根強い。
地球起源と考えるなら、それは現在の尺度とはかけ離れた生物だ。
初期の地球の大気は水素やヘリウムが主成分で、その後の原始大気も二酸化炭素やアンモニアが多く、酸素はわずかしかなかった。
そのため当時のバクテリアや微生物は、人間には有毒な硫化水素やアンモニアを食料とし、なかには猛毒で知られるヒ素を取り込むバクテリアも存在したほどである。