2014年8月15日 06:00|ウーマンエキサイト

日本の美意識に影響された西洋の美術~ジャポニスムの絵画たち~


西洋人には斬新だった「浮世絵」のシンプルな構図と背景当時、日本で流行していた美人画に描かれるのは、美しくあることがプロフェッショナルの花魁(おいらん)、芸者たち。それが、西洋人を魅了し、日本といえば“フジヤマ、ゲイシャ”モードが長く続いているのはご存じの通り。浮世絵では、着物や装身具、仕草などは細部まで繊細に描き込まれていますが、顔は全部、線だけで表された誰もが同じツリ目の顔立ち。これが子供の頃は不思議でした。日本人の美意識は個々の顔より細部に宿るのですね。

とはいえ、西洋人もさすがに日本人の顔は取り入れていません。でも、構図や背景には多大な影響を受けました。アメリカで生まれパリで活躍したメアリー・カサットは、熱烈な浮世絵ファン。
1803年に描かれた喜多川歌麿の《母子図 たらい遊》を、1891年《湯浴み》(ゆあみ)という作品に反映させています。線が活かされたシンプルな構図、すっきりしたテクスチャーは、一見西洋画には見えず、とてもおもしろいです。

日本の美意識に影響された西洋の美術~ジャポニスムの絵画たち~
(左)喜多川歌麿 《(母子図 たらい遊)》 江戸時代 享和3年(1803)頃 William Sturgis Bigelow Collection 11.22154

(右)メアリー・スティーヴンソン・カサット 《湯浴み》 1891年頃 Gift of William Emerson and The Hayden Collection-Charles Henry Hayden Fund 41.806


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