2016年7月19日 18:30
相反する2つの物の融合で、新たな側面を生み出す--YUIMA NAKAZATO 中里唯馬 2/2【INTERVIEW】
(c) Kei TAKEDA
2016‐17年AWパリ・オートクチュール・コレクションのトップバッターでショーを開催した、ユイマナカザト(YUIMA NAKAZATO)デザイナー・中里唯馬。最新テクノロジーと伝統技術の融合で魅せた、新時代の服の形。オートクチュールに臨んだ真意、そして彼が見据える未来とは?ーー以前から、自身のブランドや衣装にテクノロジーを取り入れられていますが、その理由は?いつも自分の中に作りたいと思い描く像があり、それを具現化できる手段がテクノロジーだから。作るのは不可能と思っていた像が、テクノロジーによって可能になると知ったのがきっかけで、ものづくりの一つの方法として取り入れています。ーー江戸切子や漆といった日本の伝統技術を織り交ぜたのは、どういう意図があったのですか?もともと、ものづくりが好きでデザイナーになりました。父は彫刻家、母は彫金作家で、自宅のインテリアから日用品まで、生活に必要なものは手で作るという環境に育ったということもあってか、既製品ではないハンドメイドのものに深い愛着があります。日本の伝統技術は素晴らしいですが、大量生産は難しく、技術を継承できる職人さんも減っているのが現実。