【TOKYO MER感想 最終話】人が人を救うということ・ネタバレあり
だった弦巻比奈(中条あやみ)が、喜多見の教えのままに力強く自分の意思で現場に出ていく場面は、改めて胸の熱くなる場面である。
極限の危機の中で、これまで赤塚の政敵だった厚労大臣の白金眞理子(渡辺真紀子)が、瀕死の赤塚との対話でMER支援に転じる。
女性初の総理を争う政敵としての立場を脱ぎ捨て互いに1人の人間として対話した時、白金もまた国民全体の安全と幸福を願うタフな信念の政治家であると明かされる。
物語全体を通しての白金と赤塚の対比が面白く、どちらも同様に決断力・指導力ともに申し分ないが、柔らかくフェミニンな魅力で人を引き込む赤塚と、それをずっと苦く眺めていたであろう硬派の白金という関係性が伺えるのが興味深い。
医療従事者の激務に対しての最大の敬意を感じるシーン
最終審査会(という名の吊し上げ)の弁明で、音羽はMERの救急のありようをヒーローなどではないと語る。
他の誰とも同じ、医療従事者が目の前の患者を救いたいだけで必死にやっていることだと。
これこそ、今のコロナ禍での医療従事者の激務に対しての最大の敬意であると思う。
彼らは特別な人ではない。
「元々そういうことに向いてる人たち」