2023年6月27日 10:00
「すぐ見つかる?」「報酬は?」 博物館に聞いた『新種発見にまつわる回答』に興味津々!
ステップ2専門家が新種か否かを調べる
次に、専門家によって新種かどうかの研究が行われます。
血縁度の高い種と思われる近縁種の標本や、文献などをひも解きつつ、「同じでないか、どこがどう違うのか」などを、最近ではDNAを比較して入念に調べているとのこと。
場合によっては結果が出るまで長い時間を要するケースもあります。
ここで新種と認められれば次のステップへ。残念ながら既知の生物であれば「〇〇という虫でした」などと報告があり、そこで調査は終了です。
ステップ3新種であることを発表する
新種だと分かった場合は、ルールに基づいて新種の学名を付け、基準標本を指定します。
基準標本とは『新種の学名は〇〇で、どのような特徴がある』といった、その生物を判別する元になるための基本となる標本で、博物館や大学の標本庫で大切に保管されます。
※写真はイメージ
ただし、この3ステップだけでは新種として認められません。学術論文を書き、分類学の雑誌で発表するという、いわゆる有効出版を行う必要があります。
「これは新種です」と学会で認められ発表されて、初めて新種だと認定されるのです。
ちなみに、基準標本や論文の作成にも時間がかかります。