2021年1月3日 11:00
4年経ってパワーアップ!令和の「逃げ恥」が救おうとしたもの
生まれた後は「大黒柱である男性が家庭を支える」という古い時代にあった当たり前の価値観について、真正面から疑問が呈されるシーンもありました。
ドラマのテーマとして見たとき、ここまで男性性の問題を真正面から取り上げたものは、実は今まであまりなかったように思います。
4年前は専業主婦の労働問題や女性が抱える「呪い」についてなど、女性の生きづらさについてスポットが当たることが多かった印象の本ドラマ。4年の歳月を経て「本当の意味での平等」のために、男性側にスポットを当てているように私には見えました。
■現実のコロナとリンクさせた作りは、リアルとの一体感を生む
後半に入ると今度は育児に奮闘しつつも、新型コロナウイルスが社会を、そして2人を襲います。ここからは社会問題というよりも、現実の問題とリンクさせて夫婦の葛藤を一気に見せていきます。
みくりと平匡さんの取った選択が正解かどうかはそれぞれの価値観だと思いますが、ドラマにおいてリアルな時事問題を時間軸どおり取り上げる手法は、かなり新しい。
そして新しさの中に「きっと良くなる」といった前向きなメッセージを込めるあたり、新春スペシャルドラマの明るさもあり、最後はSNSなどでも涙を流しながら見た人も多かったようです。