くらし情報『特養とサ高住、在宅…13年間でかかる費用はこんなに違う』

特養とサ高住、在宅…13年間でかかる費用はこんなに違う

高齢者施設の月額利用料金は、年金額を考慮して算出されているようですが、入居一時金や、介護度に応じた介護費用などの出費も忘れてはなりません。年金だけではまかなえないことが多いのです」

さまざまな高齢者施設があるが、はたして年金だけではどれくらい不足するのだろうか。前出の齋藤さんにシミュレーションしてもらった。

「すべてのケースで、地方都市に住む、会社員だった父親の遺族厚生年金で生活する母親が、80歳で施設を利用開始した場合で試算しました。要介護度の上昇に関しても、聞取り調査のうえ、一般的なケースを想定しています」

死亡する年齢は92歳(93歳の誕生日の前日)で計算した。

「’19年7月に発表された厚労省の簡易生命表によると、女性の平均寿命は87.45歳ですが、じつはもっとも多くの人が亡くなる年齢は92歳です。仮に80歳で高齢者施設に入所しても、残りの人生は13年近くになるのですね。また、受け取る遺族厚生年金額に関しては、厚生労働省の『平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』の80歳の平均年金月額から試算し、12万8,000円としました」(寺門さん)
その収支は次のとおり。


■特別養護老人ホームに入居した場合

70歳のときに、骨粗しょう症の診断を受けていたBさん。

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