2022年5月29日 06:00
近藤真彦 ツッパリファッションの概念変えた“スケスケシャツ”
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、夢中になったアイドルの話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’80年代”を振り返ってみましょうーー。
■不良っぽさと、男の寂しさ、せつなさが
「デビュー初期のマッチは、けっして歌は上手なほうではなく、音程を外し気味だと言われていました。またダンスに関しても、トシちゃんが抜きんでていました。ですが、マッチ独特の不良っぽさと、歌に垣間見える男の寂しさ、せつなさが、女子ばかりでなく、男子の心もつかんだのです」
そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。
牛窪さんが注目するのは、2枚目のシングル『ヨコハマ・チーク』(’81年)。
「同時期にリリースされた寺尾聰さんの『ルビーの指環』の大ヒットで、オリコンチャートで1位を取れなかった不遇の曲ではありますが、サビの手の振付は誰もがマネしたがる簡単なもので、クラスでも盛り上がったものです。曲の導入部は明るくアップテンポなのですが、途中で曲調がメロディアスに変わる部分があります。
そのとき、マッチの表情もがらりと大人っぽく変わり、ふと曲の世界に引き入れられるんです。