くらし情報『元夫の墓前で泣いた瀬戸内寂聴さん 17年密着した監督が見た素顔』

2022年7月8日 11:00

元夫の墓前で泣いた瀬戸内寂聴さん 17年密着した監督が見た素顔

先生がビールの大ジョッキをガーッと半分くらい飲んで、プワ〜って言ってるところなんて、撮っていいのかわからなかった(笑)。しかし、密着しているうちに打ち解けていって」

番組放送後も交流は続いた。テレビの取材で、ときにはプライベートで、中村さんは寂聴さんを訪ね、旅行にも同行した。2011年には、東日本大震災の被災地を慰問する寂聴さんに付き添った。

2015年には、NHKスペシャル『いのち 瀬戸内寂聴 密着500日』のディレクターを中村さんが務め、同番組はATP賞ドキュメンタリー部門最優秀賞も受賞している。

■元夫の墓前で涙を流して……

映画では、ほかでは見たことのない寂聴さんの“喜怒哀楽”が描かれている。Tシャツ姿でお酒を飲み大いに笑い、手術や入院にもめげず、笑顔でリハビリに励み、真剣なまなざしで原稿に向かい、ときに裕さんに厳しい言葉を投げかける。

「10年ほど前から年に5〜6回、小さなカメラを持って、ひとりで寂庵にお邪魔していました。
テーブルに本を重ね、即席のカメラ台を作って、先生とお酒を飲み食事をしながらカメラを回すんです」

だが、撮った映像の使い道を明確に決めていたわけではなかった。

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