2022年8月25日 06:00
海外旅行、ブランド品は高嶺の花に…岸田首相が放置する「超円安で日本人ができなくなること」
以前から、アジアなど比較的物価が安い地域に好んで旅行してきた人も多いだろう。だが、今回の円安は、ドルだけでなく、全世界の通貨に対してのものだ。
「現地に行っても“割安感”はだいぶ薄れています。急速な経済発展もあり、東南アジアなどではものによっては日本で買うより高い場合も多い」(鳥海さん)
■ブランド品が買えない
かつては背伸びをすれば手が届いた海外のラグジュアリーブランドももう遠い存在に……。流通・ファッションビジネスコンサルタントの小島健輔さんはこう語る。
「この20年で、日本の賃金が上がらず、税金や社会保険料が上がったことで消費支出は2割近く下がりました。なかでもアパレル(洋服、シャツ、セーター)の支出は2000年の約11万4千円から2021年には約61000円とほぼ半分に落ち込みました(家計調査)。一方で、ルイ・ヴィトンやエルメスなどの欧州の高級ブランド品は、商品のクオリティを上げ、値上げを繰り返してきました。
この円安の影響もあり、日本円での価格は大幅に上がっています」
ある欧州有名ブランドを例にとれば、20年前は5万〜6万円ほどだった定番バッグが、今は20万円ほどと3倍近くになる例も。