2023年4月23日 06:00
鳥居みゆき 友達はいないけどウォーリーを探す達人だった
そんな鳥居さんを心配して、親はみんなと遊べるようにゲーム機を買い与えてくれた。
「それがセガのメガドライブでした。ほとんどの子どもがゲームボーイとかファミコンで遊んでいる時代です。ソニックは超面白いけれど、みんなはマリオで遊びたいから、誰も家に来ませんでした」
学校から帰ると、一人で過ごす時間が多かった。
「ランバダが流行ったとき、急に一人で踊りたくなったんです。たまたま窓を開けっぱなしにしていたから、激しく踊る姿が“火事が起きて慌てている”と映ったようで、近所で大騒ぎになったことがありました」
家族が帰るまで、パズルなどで時間をつぶしていたが、やはり少し変わった遊び方。
「自分で自分を苦しめるのが好きだったし、パズルは楽しいので終わらせたくない。だから、500ピースのパズルを、それぞれ2つに切って1000ピースのパズルに。
でも、『101匹わんちゃん』のときは、細かいダルメシアンのパーツだらけになって収拾がつかず、結局未完成に終わりました」
■“ウォーリーは殺人鬼”という都市伝説も
そんな独自の遊びの延長線上にあったのが『ウォーリーをさがせ!』だった。
「吉祥寺に行けば、ウォーリーと同じ赤と白のボーダーシャツを着た楳図かずおさんがすぐに見つかるのに、絵本の世界ではなかなか見つからない。