と相変わらず首をひねる。そして、こう釈明した。
「でもまあ、行ったのかもね。いつも使えるわけじゃない車がたまたま家にあったとか、天気がものすごくいいとか、そんな日は『学校なんて行ってる場合じゃないよ』って気持ちになってたからね。『たかが1日、学校休んだって、この日の夕日を見るほうが何倍も子どものためになる』って信じてた。だってさ、人間、心の底から感動することって、そうそうないからね。年齢重ねれば重ねるほど感動は薄くなっちゃうしさ。だから子ども時代の感動は、学校の授業はもちろん、何物にも代えがたいと、そんな偉そうなこと考えてたかもね」(順子さん)
そのとき息子に与えた感動が、のちの名優・浅野忠信を生んだのかもしれない。
「若いころからけっこう自分勝手な生き方してきちゃったけどさ、子どもたちにとっても、けっこう楽しい家だったと思うよ。そういう家庭をつくれたってことだけは、自信もって言えるかな」(順子さん)
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