2018年6月2日 16:00
アルコール依存症からの回復「自分をすきになれてよかった」
容子さん自身、依存症からの回復を果たし、10年以上のクリーンタイムを過ごしながら、家族の問題をきっかけに再び酒に溺れる日々に逆戻りするつらい経験をしていた。
「いまも“飲まない今日”を一日一日積み重ねています」
自身もまだ回復の途上にあると打ち明ける。依存症との共存の日々のなか、ふと後戻りしそうになる彼女を支える「希望」とは――。
容子さんは’81年生まれ。群馬で4代続く、老舗の旅館に育った。
「宿泊客の夕食を終え、家族の時間になったと思ったら、酔った両親が父の浮気などを巡ってけんかを始め、6つも年上の兄や姉たちはスッといなくなる。ずっと、和やかな家族団らんが憧れでした」
酒が常にある旅館という環境で育った容子さんが、最初に手を出したのがビール。10歳だった。
「たばこも10歳。中学生になり、バイト学生の飲み会があると、旅館の娘の特権で『私も入れて』と。早くも男性にも依存していて、初体験も12歳でした」
同じころ、兄の先輩の女性Yさんを慕うようになり、クラブ通いが始まる。