2024年1月2日 12:00
2024年話題の展覧会をピックアップ①【西洋美術編】
が発展し、卓越した描写力を持つカナレットの作品はとりわけ人気があったのだ。そんなカナレットが描いた壮麗なヴェネツィアの風景とともに、カナレットが確立した都市景観画というジャンルを継承した19世紀の画家たちの作品も合わせて紹介される。
ルイーズ・ブルジョワ《ママン》1999/2000年所蔵:森ビル株式会社(東京)
そして、六本木ヒルズのシンボルにもなっているクモの巨大彫刻《ママン》で知られる彫刻家の日本では27年ぶりとなる大規模個展『ルイーズ・ブルジョワ展』(森美術館、9月25日~2025年1月19日)にも注目したい。パリに生まれたルイーズ・ブルジョワ(1911〜2010)は、裕福ながらも問題を抱える家庭で育ち、後にニューヨークに移住して活躍した20世紀を代表するアーティストのひとりだ。自らの心の痛みや葛藤、生きづらさを投影した彼女の作品は、どれも見る人々の心を揺さぶる力強さを持っている。この展覧会では、ブルジョワの彫刻作品だけでなく、絵画やドローイング、インスタレーションも展示し、その活動の全貌にせまっていくもの。なかでも1930年代後半から1940年代後半までのキャリア初期に描かれた絵画作品の多くは東アジアでは初紹介となる。