2022年6月15日 17:00
俳優デビュー20周年の小泉孝太郎、「“爽やかですね”の言葉がプラスには思えない時期もあった」
「マイナスだと思っていた部分が、いつの間にかひとつの武器になっていった」
――小泉さんは役者デビューから20周年ですね。ご自身の強み、武器はなんだと感じていますか?
強みと言われると分かりませんが、最近嬉しかったのは、昔から知っているベテランの監督さんに「小泉くんは制服が似合うね」と言われたことです。「スーツや制服が似合う、警察、医者顔だ」と。その言葉は、20代の頃だったらあまり嬉しくなかったと思うんです。誉め言葉には受け取れなかった。でも今はすごく嬉しくて。
――昔なら誉め言葉に受け取れなかったというのは。
「爽やかですね」とか「好青年ですね」と言われたりするのが、決してプラスには思えない頃があったんです。
どうしても反発してしまった。どうしたって僕が“個性派俳優”と呼ばれることはないですよね(笑)。でもそこに憧れていたときもあったんです。ないものねだりというのかな。僕自身は爽やかさとか、好青年ぽさは求めていなかった。でも今、「制服が似合うね」「ネクタイが似合うね」「正統派だね」と言われることが、自分への誉め言葉になった。この20年で。それでオファーをいただけるわけだし。
僕が“個性派俳優”と呼ばれる枠にいたら、『眼の壁』の主演はたぶん来ていないでしょうし。