2021年5月15日 10:00
早川聖来「目の前にお客さんがいることはすごく大切」 舞台『スマホを落としただけなのに』が待望の再演
とも言えなくて。そんな状況もまた悔しかったですね。
――そうですよね。そこから約1年を経て、今回は同じ座組みでの再演が決定しました。その点はいかがですか?
また同じメンバーで、同じ作品を上演することって、なかなかないじゃないですか。またみなさんと集まって、舞台に立てることは嬉しいです。また、お客さんにこの作品をお届けできることが何より嬉しいですね。
――初演はどんな部分が思い出深いですか?
私は稲葉麻美という役を演じたのですが、舞台って、1、2時間ぐらいの短い尺の中で、ひとりの人生を生きるわけなので「麻美はこの空白の何年間、どういう思いをして生きてきたんだろう?」などと作品で描かれていないことも考えていましたし、作品の中でも役と一緒に生きている感覚を味わうことができたんです。
それから、カンパニーのみなさんの温かさも思い出深いですね。私の出番は中盤以降なのですが、出演する直前の舞台裏で、他のキャストの皆さんが「ここから聖来のシーンが始まるね。旋風、巻き起こしていけよ」なんて声をかけてくれて、円陣を組んで、盛り上げてくれたりして。あの瞬間はすごく好きでした。
――初演から再演にかけて、何か心境の変化はありましたか?
そうですね。