山下智久、映画『SEE HEAR LOVE』ロングインタビュー 役作りや監督業、そして歌手活動について語る
シンプルに目隠しをして生活してみるとか、アクティングコーチに相談して技術的なアプローチ法を試してみるとか、視覚障害の方の役が出てくる作品を観るとかもしましたけど、一番はやはり監督と話し合うことだったと思います。
今回、衣装合わせを3回くらいしたんですけど、今までで一番じゃないかと思うくらいいろんなパターンを試して。そのくらい、監督はディテールまでこだわる方で、監督の視点からは明確なものが見えているんだろうなと感じました。監督のスポットに入るまで、衣装に限らず何に対してもそういうプロセスを繰り返していたような気がします。
それから、実際に視覚障害がある方とお会いする機会も設けていただきました。生まれつき見えない方もいれば、真治のように途中から見えなくなってしまった方もいて、お話をさせていただいても、まるで見えているように感じる方もいれば、そうでもない方もいて、人によってさまざまな状況があることを改めて感じました。──真治の心情を理解する上でヒントとなったことは?
やはり視覚障害がある方から実際に聞いたお話はキャラクターを作っていく上ですごくヒントになりました。その方も視覚を失ったときは自分から命を絶ってしまおうかと思うぐらいの絶望を味わったそうです。