2022年5月18日 19:20
カーチュン・ウォンが日本フィル首席指揮者就任、目指す音作りは「昭和のプリン」
私のレパートリーには、マーラー、バルトーク、シベリウス、細川、武満、伊福部などの作品の数々、そして、ベートーヴェン、ブラームス、ワーグナー、ラフマニノフなど、私の好きな作曲家の作品があります。また、あまり知られていないカリンニコフやミャスコフスキーの作品にもとても心惹かれています。もちろん、どの作曲家にもそれぞれの音のカラーがあります。しかし、敢えて申し上げるならば、私の理想とするオーケストラの音は、「昭和のプリン」の様な、とても豊かで甘美で、甘すぎず、どこか大人っぽい苦味があり、どこかカタイ音でなければならないと思っています。柔らかすぎると、音の輪郭や構成がはっきりしなくなる。ジェラートのようにクリーミーであったり、レアチーズケーキのようにふわふわであってはならない。日本フィルハーモニー交響楽団の皆様とは、この様な「昭和のプリン」のような音作りを目指していきたいと思っています。
日本フィルハーモニー交響楽団の皆様が私に寄せてくれている信頼に感謝をし、今まで以上に濃密な音楽づくりに励みたいと思います。
<今後の演奏会>
■第740回東京定期演奏会
2022年5月27日(金)、28日(土)