2023年12月27日 12:00
福士誠治×麻実れい 大作『インヘリタンス―継承―』に挑む!「人生の6時間半をください」
(撮影:You Ishii)
2018年世界初演、ウエスト・エンド、ブロードウェイほか諸外国で絶賛を受けた超話題作の日本初演がいよいよ発進。前篇・後篇あわせて約6時間半の大作に、演出家・熊林弘高と精鋭キャストが集結した。E・M・フォースターの小説『ハワーズ・エンド』に着想を得てマシュー・ロペスが書いた本作は、2015〜2018年のNYを舞台に、60代、30代、20代の3世代のゲイ・コミュニティの人々が、マイノリティに対する差別や偏見、エイズの苦しみを乗り越えて自分らしく生きようとする姿を描いたものだ。重厚なテーマながらウィットに富んだ人間ドラマを先導する福士誠治、後篇のラスト20分に登場して圧巻の存在感を示す麻実れい、演出家の絶大なる信頼を得たふたりが、製作発表を終えてすぐにあらためてご対面。本作へのみなぎる思いを語り合った。
これは表現者としてやるしかない!
――製作発表において、演出の熊林さんのビデオメッセージの中にキャストに向けて「よくぞこの作品を引き受けてくださいました」といった言葉がありました。前後篇6時間半という大作であることを筆頭に、非常に注目度の高い話題作です。
本作に挑むと決めた、その心境からお話いただけますか?
福士だいぶ前に、「熊林さんが今度、6、7時間ものの作品をやるらしいよ」