2024年2月19日 13:15
清原惟監督『すべての夜を思いだす』ご当地・多摩ニュータウンで先行上映イベントを開催
ニュータウンで撮ることは最初から決めてはいたのですが、どの程度を言葉で提示したり表現するかは重要だと思っていて、そもそも′′多摩ニュータウン′′の全域を撮っているわけでもないし、′′多摩ニュータウン′′は地図で書けるけどその囲ってしまったエリアのものだけではないような気もして。ただ、あのシーンは過去の′′ニュータウン′′について話すということで、言葉で定義してもいいのかなと思いました。
司会『ニュータウンクロニクル』で同じように多摩ニュータウンを描いた中澤さんは、いかがでしたか?
中澤日菜子登場人物がやって来て、なにがしかのシーンがあって、その場からいなくなった後の風景がとても印象的だと思いました。普通は登場人物のカットや顔が映ることが多いと思いますが、この映画の場合は、街が主役だと思いました。この映画と私が書いた『ニュータウンクロニクル』の違いは、映画は一日という限られた時間で完結していますが、『ニュータウンクロニクル』は1971年4月1日の入居が始まった時から50年にわたって、多摩市あるいは多摩ニュータウンを描いた作品です。映画と重なり合うところと、まったく違ったところを見ているなという部分が多々あって、とても面白く拝見しました。