くらし情報『監督が解説。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が描く“これまでにないテーマ”とは?』

2021年5月7日 12:00

監督が解説。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が描く“これまでにないテーマ”とは?

だから私たちは重要なアイデアすべてをキャラクターたちに入れ込むことで、観る者を倫理的に“グレーな領域”につれていこうとしました。正しいこと、間違っていることの間にある”グレーな領域”にね」

本作ではファルコンとウィンター・ソルジャーだけでなく様々な勢力が入り乱れて物語が進んでいくが、明確な正義や悪が描かれず、観客は迷路の中を歩いているような緊張感を味わう。劇中で語られる様々な主張や言い分について考えるだけで、本シリーズはさらに深みを増していくだろう。

そして、スコグランド監督がもうひとつ重視したテーマがある。“改革主義”だ。これは急激な革命や体制転覆ではなく、少しずつ穏やかに社会を変化させていくことで、理想的な社会を目指そうとする考えだ。とても平和的な考えに思えるが、そこに落とし穴がないとは言い切れない。本作に登場する正体不明の集団“フラッグスマッシャーズ”は、国境や境界のない“ひとつの世界”を目指して活動する集団で、難民を救うと宣言して物資を強奪して、貧しい人に与えている。
世界中に支援者のいる彼らは自分たちの活動がやがて良い世界を生み出すと信じて疑わない。しかし、彼らの行動はやがて過激化していく。

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