2021年5月7日 12:00
監督が解説。『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が描く“これまでにないテーマ”とは?
スコグランド監督はその道のりを「危険な坂道」と表現する。「だから意図的にシリーズの冒頭では(フラッグスマッシャーズのリーダー)カーリは正しいことを言い、正しい意図を持って行動するように描いています。彼らが暴力的になるにつれ、さらに権利が与えられていき、自分たちにはこれまで以上に権利があるのだと感じるようになっていきます。彼らはロビン・フッドのようなもので、善良なサイドに立って行動しているからです。そしてそれがある時……有害なものになるのです」
カーリと仲間たちは悪の組織ではない。困っている人を助けたいと思っているし、平和で偏見のない社会が訪れてほしいと思っている。しかし、彼らの行動は結果的に様々な悲劇を生み、害をおよぼしてしまう。
「だからファルコン=サム・ウィルソンは、彼らに対して闘争的になるのではなく、その想いやエネルギーを受け入れて、良い方向に向かわせようとします。
ファルコンはカーリたちの言っていることの多くに同意しているからです。確かにカーリたちの言っていることは理にかなっている。しかし、それがどのようにしてゆっくりと暴力的で、止めなければならないものになっていったのか? 本作ではそのことを描こうとしたわけです」