2024年3月1日 17:00
田中圭 新たな発見を楽しみに。白井晃演出で難解作『Medicine メディスン』に挑戦
これは楽しそうだな、本格的にお芝居が出来そうだなという感触でした。
――難解な作品に対して、怯むことなくぶつかっていくほうなんですね。
怯むってことはないかもしれないですね。そんなふうに考えたら全部そう思ってしまうので(笑)、考えないようにしています。
――あらためて、戯曲の印象をお願いします。
最初に読んだ時は、どういうこと!? 難しそうだけど面白そう、お芝居によってすごく変化するだろうな、くらいの感覚でした。2回目に読んだ時はもう少し具体的に、これは一体どういう意味なんだろう?なぜここでこういうことになるんだろう?と。そういう一つひとつの疑問について、稽古をしていくなかで気づけていけたら、今の自分ではまったく考えもしていないような感情だったり、理由だったり、このキャラクター同士の心に通っているものだったり、そもそもこのことがこの部屋で起きている意味だったり……、きっといろんな発見があるんだろうな……と思って今に至っています。
――作者のエンダ・ウォルシュ氏は自身の作品について「愛されなかったり、ちゃんと見守られなかった人たちを描いてきた」と語っていて、本作を「そういう見守られることが必要な人たちについての物語」