2024年5月9日 08:00
SNSの“偽広告”問題は「単に普通に対応すればいい話」【坂口孝則連載】『オリコンエンタメビズ』
そうでなければ社会は成り立ちません。
■Meta社のフェイスブックに掲載され続けた、有名人を起用した投資偽広告
以前に、日本企業の謝罪会見を見ていた米国人が驚いた様子で教えてくれました。たしか販売商品の品質不具合についての会見でした。
「おい、いま社長が謝っているけれど、責任はこの企業にあったのか」
「いや、それは調査中だけど、まずは謝っているんだよ」
「責任が明確じゃないのに謝っているのか?それは理由が不明確なのに責任を認めたことになる。業績の悪化は避けられず、株主からの訴訟リスクがあるじゃないか」
「いや、違う。だから、社長は、世間を騒がせたこと自体を謝っているんだ」
「自分たちの責任じゃないのに、か?」
「そして、まわりに迷惑がかかった、その点のみを謝罪しているんだ」
「それは記者が理解しているのか」
…といった会話をしました。私がこれから述べたいのはMeta社の偽広告問題ですが、この会話を思い出していました。
Meta社の問題については、よく知られています。
フェイスブックなどで、有名人が知らずのうちに“起用”され、広告が掲載。通常のユーザーは、まさか偽広告とは知らずにクリックします。