2022年5月1日 10:00
電子書籍「地球の未来木(key) ~分子レベルのリサイクル~」発行 講演を聞いて感動した主婦が講演会録を本として編纂
しかしながら、これらの活動の延長線上に、明るい二十一世紀が見えてくるのでしょうか?これでいいのかな・・・と思いながら、とりあえず身近な分かりやすいことからやっていこう、これが現実の姿ではないのでしょうか。
目に見えない環境ホルモンから身近な紙に至るまで、論議の対象はさまざまですが、私がこれからお話したいことは、非常に身近でありながら、あまりにも巨大で計り知れない資源としての森林です。
生物が創り出す最大の構造物は樹木です。樹木によって構成される森林は、多様な生物が命をはぐくむすばらしい惑星「地球」の環境を形成する基礎となっている重要な資源です。さらに森林資源の寿命は生物界で最も長く、樹木としての生命を終えた後も、人間社会では材料として使われ、さらに長い年月を経て石炭、石油という化石資源にまで至る、重要な物質基礎資源でもあります。
そうです。森林は、地球環境のルーツであり、われわれ生物のルーツであり、さらにさまざまな有機資源のルーツでもあるのです。
『持続的発展』と『環境保全』は、私たち人類が二十一世紀を生きるための最重要課題です。
これらを満足させる社会は、口先だけの環境論や場当たり的な資源利用、中途半端な材料~材料間のリサイクル、ゴミの減量といった後始末的なその場しのぎの活動によって決して構築されるものではありません。