くらし情報『卵を産む哺乳類カモノハシとハリモグラの苦味感覚を解明』

2022年6月10日 11:00

卵を産む哺乳類カモノハシとハリモグラの苦味感覚を解明

しかし、今回解析した苦味受容体のうち、どの苦味受容体がカモノハシとハリモグラの舌や口の中で機能しているのかはまだ分かっていません。また、苦味感覚の生態的意義を明らかにする上で、野生下の個体が実際に食べているものに含まれる物質や接触する物質との関連を明らかにすることも重要です。
今後は、本研究を基礎として、舌や口の中の遺伝子発現の分析や苦味物質が採食行動に与える影響の分析によって、謎多き動物・単孔類の味覚機能とその生態的意義の詳細が明らかになることが期待されます。

■ 研究助成
本研究は、日本学術振興会・科学研究費助成事業(16K18630, 18J22288, 18H04005, 19K16241, 19K21586, 21KK0106, 21KK0130)、同・二国間交流事業『日本とオーストラリアの絶滅危惧哺乳類の地球縦断型比較ゲノム研究の確立』(JPJSBP 120219902)、日本科学協会・笹川科学研究助成『哺乳類の味覚の進化的起源の解明を目的としたオーストラリア産有袋類・単孔類の味覚受容体の分子生態学研究』(29-534)等の助成により実施されました。

■ 論文情報
論文名
Functional diversity and evolution of bitter taste receptors in egg-laying mammals(卵を産む哺乳類の苦味受容体の機能の多様化と進化)

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