2023年8月23日 10:30
リチウムイオン電池の大幅なコストダウンに期待!GSアライアンスが、リサイクル材料であるブラックマスを用いたリチウムイオン電池を開発
4. この金属抽出過程を経ることなく、ブラックマスから独自工程により直接正極を作成し、それを用いたリチウムイオン電池を開発しました。
■開発の社会的背景
人口爆発による地球温暖化(沸騰化)、森林の消滅、砂漠化、生物種の絶滅、水汚染、プラスチック汚染などの環境破壊は深刻になってきています。地球温暖化の主な原因は、メタンやCO2などの温暖化ガスの急増といわれています。今後は太陽光発電や風力発電などの石油、石炭などの化石燃料に依存しない、再生可能エネルギーを利用することが理想です。しかしながら太陽光発電や風力発電は曇り、雨や夜の時間、風が吹かない時間などは発電しないわけであり、電気供給が不安定です。よって、電気をためることができる蓄電が非常に重要になります。蓄電池(二次電池)を社会に普及させれば、持続可能な開発成長を目標とする(SDGs)社会のための、クリーンな再生可能エネルギーに依存する世の中の構築も可能になってきます。それであれば蓄電池を世の中に大量に普及させれば良いわけですが、代表的な蓄電池である現行のリチウムイオン電池は価格が高く、また原料であるコバルト・ニッケル・マンガン・リチウムなどのレアメタルの産出はロシア、中国、アフリカ、南米などの特定の地域に偏在しており、供給不安や価格変動のリスクが常にあります。